第21期 表彰

第21期 学会賞

論文賞

表  題: 「時空間相関情報の多次元解析に関する研究」
著  者: 桐本 兼輔, 西尾 茂(神戸大学)
対象論文: 可視化情報学論文誌, Vol.29 No.11, (2009) 67-75
推薦理由: 本論文は, 時系列に連続するPIVの相関分布を時空間情報として三次元的に捕えることによって, 相関値の連続性を利用可能とし, 精度の高い時空間微分を求める方法を提案したものである. これによって, 速度や渦度だけではなく, 運動量束の計測も可能とした. 更には, 近年, 高速度化及び高解像度化しているPIVの画像情報を有効に活用することを可能としており, その学術的貢献は非常に大きい.
 
表  題: 「粒子ベースボリュームレンダリングのための粒子密度推定法
―大規模非構造ボリュームデータに対する適用―」
著  者: 河村 拓馬, 坂本 尚久, 山崎 晃, 小山田 耕二(京都大学)
対象論文: 可視化情報学会論文誌, Vol.28, No.11, (2008) 69-77
推薦理由: 本論文では, 三次元数値データを粒子で適切に表現し, 粒子数オーダで実現する新しいボリュームデンダリング方式を提案しており, 解像度の可視化パラメータが同じなら, 格子数が増加しても格子数は変化しないため, 拡張性の観点で非常に有効である. 今後, 大規模なシミュレーションにより, 格子数は飛躍的に増加することが予測される. そのような状況でも対応可能な点が評価に値する. よってその新規性と拡張性の両面から, 論文賞に値すると評価する.

技術賞

表  題: 「流出油モニタリングのための蛍光ライダー」
著  者: 篠野 雅彦, 樋富 和夫, 山之内 博(海洋技術安全研究所)
対象論文: 可視化情報学会論文誌, Vol.28, No.1, (2008) 9-14
推薦理由: 本論文は, ヘリコプターに搭載した紫外パルスレーザ及び受光系により, レーザ誘起蛍光法の原理に基づいて海上に浮遊する油膜を検出するものである. 高度130mから試験用プールの油膜を検出したのち, 東京湾から相模湾にかけての水質観測も実施し有意な結果を得た. 緻密に計画された大規模な計測システムの開発研究であり, 極めて実用性の高い技術である.

奨励賞

受賞者: 崔 題恩(日本大学)
表  題: “Cross-sectional Impedance Measurement of Particle Flow in Microchannel” IWPT-3, (2009) paper#86
(参考:可視化情報学会論文誌, Vol.30, No.3, (2010) 17-24)
推薦理由: 本論文は, マイクロスケールのチャンネルに対して, プロセストモグラフィー手法を応用したもので, 独創性が高い. マクロスケールでは電極などの設置は比較的容易であるが, マイクロスケールでは困難になる. このような困難を克服し60チャンネルに及ぶデータを取得するとともに評価を行い, その実用性を議論している. 将来性が高く, 今後の活躍も期待できる.
 
受賞者: 山田 美幸(北海道大学)
表  題: 「電子テクスト解析による英文学作品のストーリーの可視化」
対象論文: Journal of Visualization, Vol.12, No.2 (2009), 181-188
推薦理由: 本論文は, 文学作品で用いられた英単語に対し, 登場人物や感情毎にその出現時期と頻度を抽出し, 得られた分布に対してラプラス方程式を解くことによって, 文学を可視化するという全く新しいアプローチを考案したものである. また, 実際にシェークスピアの作品を解析し, 文学を可視化することが可能であるということを実証した. 著者の着想は非常に斬新であり, 今後の活躍が大いに期待される.

第21期 映像賞

フラッシュ オブ ザ イヤー

表  題: 「マントル対流シミュレーション結果の可視化」
動画提供: 大野 暢亮 (海洋研究開発機構), 亀山 真典 (愛媛大学)
対象画像: 可視化情報学会Webページ「2010年3月のFlash」
推薦理由: 本映像は, インヤン格子という独特の計算格子を用いてマントル対流を再現し, ボリュームレンダリングを適用して可視化する, という高い技術力をもって制作されたものである. 本映像ではマントルの高音成分と低音成分の各々の振る舞いが明確に表現されており, 専門家だけでなく初級者にも理解いやすい映像となっている. よって技術力と表現力の両面から, 映像賞に値すると評価する.

表  題: 「Splash Formation by a Spherical Body Plunging into Water」
著  者: Kubota Y., Mochizuki O. (東洋大学)
対象論文: Journal of Visualization, Vol.12, No.4 (2009), 339-346
(参考:可視化情報学会Webページ「2009年12月のFlash」)
推薦理由: 球体が水面に衝突した時の, 水の跳ね(スプラッシュ)を高速度カメラで撮影し, その発生について議論した論文である. 3種類のスプラッシュに対して, 美しい映像を取得されている. 時系列のスプラッシュの変化は魅力的で, また透明な球体との対比も美しい. なお, 参考としたflashは球体ではなく下部が円錐状の物体の突入であるが, 同様に美しい画像が取得されている. いずれも単純な現象ではあるが, 物理的にも面白い映像を取得されており, 映像賞に値すると評価する.

第37回可視化情報シンポウム

ベストプレゼンテーション賞

  1. 講演題目:ヒルベルトスキャンにより埋め込み画像の隠蔽性を向上した多重解像度解析に基づくデータハイディング
    講演者:新井康平(佐賀大学)
  2. 講演題目:Large-Eddy Simulationを用いたセダンタイプ乗用車のトランクデッキ上の流れ構造の可視化
    講演者:中島卓司(広島大学)
  3. 講演題目:応用ステレオPTVによる大気中の飛翔体の3次元計測
    講演者:村井祐一(北海道大学)

全国講演会(米沢2009)

ベストプレゼンテーション賞

   講演題目:PIVによる高粘度流体塗布過程の可視化
   講演者:川口達也(東京工業大学)

ベストプレゼンテーション賞奨励賞

  1. 講演題目:大口径管内気泡流の可視化と局所ボイド率変動
    講演者:樋口正守(静岡大学大学院)
  2. 講演題目:画像処理ソフトを用いたタンク内着色水濃度変化の測定法
    講演者:田中優(横浜国立大学大学院)
  3. 講演題目:フラットベッドスキャナを用いたディジタルホログラフィ法における観測空間拡張法の開発
    講演者:宮脇諭(京都工芸繊維大学大学院)

平成21年度事業計画

学会の活動(第21期)

本学会は昭和56年に「流れの可視化学会」としてスタートし, 平成18年には創立25周年を,平成22年(第21期)には設立20周年を迎える. 近来学会は従来の可視化技術と並べて「情報」の可視化を学会の両輪にすべく,「情報」の可視化の展開に重点を置き, 「ビジュアリゼーションカンファレンス」を通じた活動の強化を継続している.

第21期においても, 「情報」の可視化を最重点課題として活動を推進することにより学会の魅力を更に幅広いものとする. 最近, 様々な場で議論されているように, 知識の幾何級数的な増大, 細分化と複雑・高度化は, 専門家にとってすらその分野の知識を十分に活用することを困難にしている.

このような状況を打破するためには, 知的要素の相互の関係を明らかにする知の構造化が必要である. 知識モデル・情報モデルの可視化はそのための強力なツールとなる.

学会の英文論文集JOVは国際的にも高く評価されつつあるが, 国際的情報発信を更に拡大するため一層の充実を図るべく, 出版作業をSpringer社に移行する過程にある. また, 和文論文集についても更なる拡充を図る.

JABEEに基づく大学教育プログラムや技術士の継続教育については, 講習会を継続的に開催するなど, 引き続きその展開に協力するとともに, 学会の意見を反映させていく.
このような活動を継続して行うためには, 会員の増強を引き続き進めるとともに, 学会の財政基盤の強化を緊急に進める必要があると考えており, 具体的な方法の検討を行っていく.

第20期 表彰

第20期 学会賞

論文賞

表  題: Pressure-Sensitive Paint Measurement of the Flow around a Simplified Car Model
著  者: Yamashita, T., Sugiura, H., Nagai, H., Asai, K. and Ishida, K.
対象論文: Journal of Visualization, Vol.10, No.3(July 2007), pp.289-298
推薦理由: Temperature-Sensitive Paint(TSP)により測定された温度分布の変化が, Pressure-Sensitive Paint (PSP) を使用した圧力測定の精度にどのように影響するかについて調査した論文である. 温度分布の変化による測定誤差は, 測定より求めた温度補正係数を用いることで減少することができる. この圧力測定手法を用いてモデル周りの複雑な圧力分布を精度よく可視化することに成功した. この研究成果は産業界での利用価値も高く, 優秀な論文であると考え推薦する.

技術賞

表  題: Visualization of Aerodynamic Noise Source around a Rotating Fan Blade
著  者: Nashimoto, A., Fujisawa, N., Nakano, T. and Yoda, T.
対象論文: Journal of Visualization, Vol.11, No.4(October 2008), pp.365-373
推薦理由: この研究の目的は羽根周りの騒音信号ならびに速度場の測定によって, 回転する羽根の周りの流体騒音分布を明らかにすることである. 騒音の測定は配列したマイクロホンで測定し, 流れ場はPIV測定により可視化している. 騒音源の分布は騒音信号と速度信号との相関解析によって調査している. 本研究により2つの要素が相互に関係する領域において騒音が大きくなっていることがわかった. この結果は回転羽根の騒音低減に有効であり, 広く産業界に貢献するものと考え, 技術賞に相応しいとして推薦する.

奨励賞

候補者: 大石 正道(東京大学 生産技術研究所)
表  題: 多波長共焦点マイクロPIVによるマイクロ液滴生成機構の定量的計測
対象論文: (1) “Simultaneous Measurement on Liquid-Liquid Two-Phase Microflow using Multicolor Confocal Micro PIV”, 2007 PSFVIP-6, Hawaii.
(2) “Measurement of Rotational Motion of Solid Microbead using Multicolor Confocal Micro PIV”,2007 PIV07, Rome.
(3)“Investigation of Interaction Between the Flow Inside and Outside of Micro Droplet by Simultaneous Measurement Using Multicolor Confocal Micro-PIV”,2008 ISFV-13, Nice.
推薦理由: 大石氏は, マイクロ流動の可視化計測手法である共焦点マイクロPIV技術の研究に従事し, システムの高精度化, 高機能化に尽力した. 特に Micro-TAS アプリケーションへの応用をにらんだ, マイクロ混相流の各相同時計測手法の開発を進めており, 多波長励起, 蛍光分離ユニットの開発や, 油相に均一に分布する蛍光粒子の調製など, マイクロ固液混相流, 液液混相流の可視化計測を可能にした. 本手法は, 界面におけるせん断力の算出や, 粒子状物質の輸送・流動現象, 液液内三次元渦によるミキシング効果の検証などに定量的な知見を与える強力なツールとして期待でき, 国内外での評価も高い. また, 同氏は本学会において第16期から第21期に学会誌編集委員を務めると共に, 第18, 19期に編集委員会幹事を務め, 学会にも貢献している.

第20期 映像賞

フラッシュ オブ ザ イヤー

表  題: 気泡を含んだ流れのCIP法による数値シミュレーション
動画提供: 東京工業大学 学術国際情報センター 青木 尊之
対象画像: 2009年1月のFlash
推薦理由: 気泡を含んだ流れをCIP法により数値解析を行っている. 気体と液体とをレベルセット法により識別し, 気液界面には表面張力, 壁には接触角を考慮している. POV-Rayによるレイトレーシング法で可視化を行い, 非常にリアルで迫力のある画像を再現することに成功しており, 映像賞にふさわしいと判断する.

表  題: マイクロキャビテーションを伴うガソリンインジェクター乱流噴霧微粒化プロセスに関する融合可視化シミュレーション
動画提供: 東北大学 流体科学研究所 石本 淳
対象画像: 2009年5月のFlash
推薦理由: マイクロキャビテーションを伴うガソリンインジェクター内噴霧微粒化プロセスに関して, バロトロピックモデルに基づく圧縮性二相噴霧乱流の基礎方程式系を構成し, LES-VOF数値解析法を用いた高解像度計算と, 噴霧計測結果取り込みからなる最新の一体型超並列融合シミュレーション技法を用いた可視化結果は高く評価でき, 映像賞にふさわしいと判断する.

表  題: Visualization of Swirling Flow in Champagne Glasses
著  者: Polidori, G.(1) , Beaumont, F.(1) , Jeandet, P.(2) , and Liger-Belair, G.(2)
著者所属: (1)Laboratoire de Thermomecanique, UFR Sciences, Reims, France.
(2)Laboratoire d’ Enologie et Chimie Appliquee, UFR Sciences, Reims, France.
対象画像: Journal of Visualizayion, Portfolio Paper, Vol.11, No.3(2008), 184
推薦理由: Champagne グラスの中に形成される流体運動を可視化するために, 蛍光塗料や固体Rilsanトレーサーを用いたレーザートモグラフィー法を用いている. グラス内に形成される瞬時速度場や渦構造, コヒーレント構造や表面での不安定を見事に捉えて可視化している. これらの鮮やかな映像は映像賞に値すると判断する.

第36回可視化情報シンポウム

グッドプレゼンテーション賞

  1. 講演題目:羽ばたき飛翔する蝶の翅の運動解析
    講演者:渕脇正樹(九州工業大学)

グッドプレゼンテーション賞 奨励賞

  1. 講演題目:スカルプチャーアート制作のためのアナグリフステレオ可視化技術の開発
    講演者:松浦史法(新潟大学)

全国講演会(釧路2008)

グッドプレゼンテーション賞

  1. 講演題目:宇宙用小型ハイパースペクトルセンサの試作
    講演者:青柳賢英(北海道工業大学大学院)
  2. 講演題目:自己組織化マップ機能を持つ人工ニューラルネットワークによる原子炉安定性診断
    講演者:奥村基史(北海道大学)
  3. 講演題目:対象物次元数ディジタルがホログラフィ計測に及ぼす影響のFDTD解析
    講演者:中岡象平(京都工芸繊維大学大学院)

第18期 表彰

1.第18期 学会賞

  • 論文賞
    1. 表題:マイクロチャネルアレイを用いた毛細血管中の赤血球の挙動と変形能に関する生体外実験
      著者:田地川 勉、大場謙吉、樋口勝啓、榊原千礼
      対象論文:可視化情報学会論文集, Vol.25 No.12 (2005年12月) pp.84-91
      推薦理由:複雑な赤血球の挙動を解明するため、10μm以下のマイクロ流路での可視化観測に関する高度な技術に挑戦し、赤血球の挙動および変形能について新しい知見を得たことを高く評価する。
    2. 表題:Effect of Korteweg Stress in Miscible Liquid Two-Layer Flow in a Microfluidic Device
      著者:Sugii,Y., Okamoto,K.,Hibara,A.,Tokeshi,M and Kitamori,T
      対象論文:Journal of Visualization, Vol.8, No.2(2005-5) pp.117-124
      推薦理由:幅120μm,深さ35μmのY型の微小流路を流れる混和性の2相流の流れの計測が、マイクロPIVによって行われた。水とエタノールの2相流の界面において得られた速度はせん断応力のアンバランスを示した。論文ではこのアンバランスの理由を明らかにしている。この結果はマイクロフルイデック装置において、2相流の流れを混和するような流れ現象に対し新しい知見を得るもので論文賞に値する。
  • 技術賞
    1. 表題:Date Reduction by Applying an Image-Based Modeling and Rendering Technique to CG Models
      著者:Miyachi,H and Sakamoto,N
      対象論文:Journal of Visualization Vol.8,No.4(2005-4) pp.331-338
      推薦理由:可視化結果として得られるCG画像のデータサイズを減少するための画像を基本にしたモデル化及び表現化技術を開発した。この技術は実在の対象物から3次元図式も出るを再構築するのに応用された。カラー情報、幾何学的情報供にサイズを減少することが出来るので、モデルのサイズは効果的に減少出来る。このシステムを使って込み入った情報を約85%減少した実例が示されている。このようにこの論文は実用化できる有用な手法を提供しており、技術賞に値する。
    2. 表題:超音波探傷技術の最前線―レーザ利用の超音波伝搬映像化技術―
      著者:高坪純治、宮内秀和、矢代茂樹、王 波、津田 浩、遠山暢之
      対象論文:可視化情報 Vol.26 No.103 (2006.10) pp.277-282
      推薦理由:超音波探傷技術に関し、その伝搬映像の変化から欠陥を検知する技術に取り組み、金属から炭素繊維複合材にまで利用できる技術を開発した。特に発振側のパルスレオザビームを送査して超音波伝搬を可視化し、複雑な3次元形状への適用を可能とするなど、応用性の高い手法を提案した点を高く評価する。
  • 奨励賞
    1. 細谷和範
      表題:POD法を用いた複雑な流れ場の再構成(PIV計測によって得られた円管群内の流れ場への適用)
      著者:鈴木豊彦、落合義孝
      参考業績:可視化情報学会論文集Vol.26 No.12(2006.12)
      推薦理由:円柱群の複雑な流れ場に関し、PIV実施時の照明光の影に入った部分の計測を実施するなど極めて実用的な工夫を行い、さらにPIVの過誤データの影響を排除し、流れの組織構造の抽出を試みた点を高く評価し、今後のさらなる応用展開を期待する。
  • 映像賞 SGI賞
    1. 表題:Visualization of Capillary Flow in Sessile Drops and Detecting Spreading Stability by Iaser Refracted Shadowgraphy
      著者:N. Zhang and D. F. Chao
      対象論文:Journal of Visualization, Vol.9, No.3(2006), pp.241
      推薦理由:4種類異なる付着液滴内の微小な流れをレーザ・シャドーグラフ法によって可視化している。微妙な流れ場の様子を明確に捉えている点と芸術的な要素を評価した。
    2. 表題:Infrared Based Visualization of Wall Shear Stress Distributions with a High Temporal and Spatial Resolution
      著者:1.Rudolph,M.Reyer, and W. Nitsche
      対象論文:Journal of Visualization , Vol.10, No.1(2007), pp.8
      推薦理由:赤外線を利用して壁面せん断応力の時空間分布を可視化している。高解像度な新しい可視化手法である点を評価した。
    3. 表題:建築音響と環境騒音制御における音場の可視化
      著者:坂本慎一, 佐藤史明, 矢野博夫, 橘 秀樹
      対象論文:可視化情報, Vol.27, No. 104(2007), 口絵5, 本文pp. 19-25
      推薦理由:FDTD法によって、実際の小ホールの音響特性を数値解析し、音響伝播特性の可視化を行っている。吸収、共鳴、振動との連成といった複雑な実音場の境界モデル化および導入に取り組んでいる点を評価した。
    4. 表題:Shaping Converging Shock Waves by Means of Obstacles
      著者:V. Eliasson, N. Apazidis and N. Tillmark
      対象論文:Journal of Visualization, Vol. No.3 (2006), pp.240.
      推薦理由:8本の円柱に囲まれた領域での衝撃波の可視化をシュリーレン法で可視化している。手法自体に目新しいものはないが、選んだ題材が興味深く、その可視化映像の芸術性を評価した。

2.第34回可視化情報シンポウム

  • グッドプレゼンテーション賞
    • 講演題目:組付け音判定技術におけるWaveletの応用
      講演者:赤木桂二(株式会社デンソー)
      推薦理由:第34回可視化情報シンポジウム口頭発表セッションにおいて,セッション座長および聴講者による研究内容の学術的価値,講演発表,講演資料等総合的な審査の結果,上記講演は特に優れていると判断され,ベストプレゼンテーション賞に値すると評価された.
  • グッドプレゼンテーション賞 奨励賞
    • 講演題目:表皮効果の可視化による高周波用導体断面形状の最適化
      講演者:黒田洪平(法政大学大学院)
      推薦理由:第34回可視化情報シンポジウム口頭発表セッションにおいて,セッション座長および聴講者による研究内容の学術的価値,講演発表,講演資料等総合的な審査の結果,上記講演は特に優れていると判断され,ベストプレゼンテーション賞に値すると評価された.

3.全国講演会(神戸2006)

  • グッドプレゼンテーション賞
    1. 講演題目:高速ビデオカメラを用いたMarangoni不安定によるクラウンの崩壊過程の観察
      講演者:竹原 幸生(近畿大学)
      推薦理由:単一液滴が表面張力の違う液体に衝突するときに生じるクラウンの崩壊現象を高速ビデオカメラによって観察結果についての報告がなされた。1秒間に100万枚の画像を撮影可能なビデオカメラを用いたクラウン崩壊の美しい映像が評価された。
  • グッドプレゼンテーション賞 奨励賞
    1. 講演題目:ダイナミックステレオPIVによる水棲生物周りの
      渦構造の可視化
      講演者:田中利昌(九州工業大学)
      推薦理由:ドジョウが遊泳しているときの3次元流れ場をステレオPIVを用いて計測した結果について報告がなされた。実験結果を丹念に解析し、渦構造の立体的な解説を試みた講演内容が評価された。
    2. 講演題目:脳動脈瘤モデル内部に作用する壁面せん断応
      力の測定
      講演者:伊藤康介(横浜国立大学)
      推薦理由:脳動脈瘤シリコンモデル内の可視化とステレオPIVによる計測結果、更に壁面せん断応力の実験的評価に関する報告がなされた。複雑なモデル内の計測結果に対する詳細な検討結果とその表現方法が評価された。

第17期 表彰

1.第17期 学会賞

  • 論文賞
    • 該当無し
  • 技術賞
    • 表題:Visualization of Flow Structure Around a Hypersonic Re-entry Capusule Using the Electrical Discharge Method
      著者:Masatomi Nishio, Shinji Sezaki, Hiroaki Nakamura
      対象論文:Journal of Visualization Vol. No.2(2004),pp.151-158
      推薦理由:マッハ数10の極超音波のカプセル周りの流れ場において、放電法の新しい技術を利用して、カプセル先端の衝撃波とそれに続く流れを可視化するとともに、その周りの流れを明らかにしている。
  • 奨励賞
    • 木下晴之(東京大学)
      表題:高速共焦点スキャナを用いたマイクロPIVシステムの開発とその応用
      参考業績:可視化情報 Vol.25 Suppl. No.2(2005年10月), pp.313-316
      推薦理由:マイクロ流体デバイスの開発と応用が期待されているが、小さな流路内での流場の計測は多くの課題があるところ、本研究は共焦点顕微鏡をヒントに、これをPIVに応用するという独創的で、即効性のある解決方法を提案している。
  • 映像賞 SGI賞
    1. 表題:Vortex Entrainment and Separation Using Flow Superposition
      著者:Swanson, L. A., Davis, J. M. and Disimile, P. J.,.
      対象論文:Journal of Visualization, Vol.9, No.1(2006), p.5
      推薦理由:せん断流中の様々な渦の生成合体の様子を鮮明な可視化写真として捉えている。
    2. 表題:40眼カメラとCT法による瞬間三次元分布計測手法 ―乱流予混合火炎の輝度分布の計測―
      著者:石野洋二郎、稲川治、大岩紀生
      対象論文:可視化情報学会論文集、Vol.25, No.6 (2005), pp.21-26

2.全国講演会(新潟2005)

  • グッドプレゼンテーション賞
    1. 講演題目:水素スタンド防護壁を対象とした爆発実験と数値計算
      野津 剛(清水建設(株)
    2. 講演題目:柔らかなフィンをもつ円管から流出する噴流の知的可視化
      中島正弘(鹿児島高専)
  • グッドプレゼンテーション賞 奨励賞
    1. 講演題目:異なる二種類の光学像を用いた噴霧液滴の径および速度の同時計測法
      上杉知弘(埼玉大学大学院)
    2. 講演題目:内部音響加振による翼周りのはく離制御機構に関する研究
      橋本隆彦(新潟大学大学院)

3.第11回ビジュアリゼーションカンファレンス

  • グッドプレゼンテーション賞
    • 講演題目:DT-MRIデータセットを用いた神経線維路の可視化―開始点の設定方法
      酒井晃二(京都大学)

平成17年度事業計画

学会の活動(第17期)

 本学会は昭和56年に「流れの可視化学会」としてスタートし,平成18年には創立25周年を迎える。前期、第16期には、可視化実験技術と並べて学会の両輪にすべく、「情報」の可視化の展開に重点を置き、「ビジアリゼーションカンファレンス」を通じた活動の強化を継続している。

 第17期においても、「情報」の可視化を最重点課題として活動を推進することにより学会の魅力をさらに幅広いものとする。具体的には「ビジュアリゼーションカンファレンス」を恒例事業として定着させるための運営施策を検討する。

 学会の英文論文集JOVは国際的にも高く評価されつつあるが、国際的情報発信をさらに拡大するため一層の充実を図っていくとともに購読者の拡大を図る。また、和文論文集についても更なる拡充を図る。会員の増強を引き続き進めるとともに、学会の財務基盤の強化に向けた検討を進める。JABEEに基づく大学教育プログラムや技術士の継続教育については講習会を継続的に開催するなど、引き続きその展開に協力するとともに、学会の意見を反映させていく。

  1. 17期事業計画書PDF [210KB]
  2. 17期収支予算書PDF [112KB]