可視化技術に関わる研究者・教育者・企業関係者・学生の交流の場を提供するワークショップを開催いたします。
可視化に関係ある幅広い分野からのチュートリアルと基調講演を企画します。
皆様のご参加を心からお待ちしております。

日時: 2021年2月19日(金)
場所: オンライン開催
連絡先: visws2021 (at) itolab.is.ocha.ac.jp

参加登録

参加費

無料
参加登録が必要です。オンライン参加のための情報(URLなど)は参加登録者にメールで通知いたします。

参加登録フォーム

こちらから参加登録してください。

プログラム

13:00〜15:00

チュートリアル

チュートリアル1: aflak: 天文学マルチスペクトルデータの視覚解析ビジュアルプログラミング環境
―概念,システム,応用―(藤代一成・打木陸雄)
チュートリアル2: Unity用可視化フレームワークVisAssetを用いた可視化アプリケーション開発
(川原慎太郎)
15:10〜15:40

基調講演1

企業での可視化の取り組みを踏まえた、人工知能と心理学研究のブルーオーシャン
〜機械学習を用いたSNS消費者動向解析・可視化事例と、アセスメントによる組織・人材の
可視化事例からの止揚〜(韮原祐介)
15:40〜16:10

基調講演2

深い読みにいざなうデータ中心コミュニケーション(脇田建)
16:10〜16:40

基調講演3

見える気象学入門 -気象情報可視化ツールWvisの開発と教育分野での活用-(新井直樹)
16:50〜17:20

基調講演4

ニューラルネットワークを使った離散点データの分析と可視化(小山田耕二)
17:20〜17:50

シーグラフ東京セッション

 全てオンラインで開催した SIGGRAPH 2020 & SIGGRAPH ASIA 2020 レポート(安藤幸央)
17:50〜18:00

閉会式



チュートリアル・基調講演



藤代一成
打木陸雄

慶應義塾大学大学院理工学研究科
開放環境科学専攻

チュートリアル1:
aflak: 天文学マルチスペクトルデータの視覚解析ビジュアルプログラミング環境 ―概念,システム,応用―

本ワークショップでは,天文学におけるマルチスペクトルデータを視覚分析するためのビジュアルプログラミング環境である Advanced Framework for Learning Astrophysical Knowledge (aflak) の最新バージョンを紹介し,実際の観測データから等価幅マップや速度場マップといった強度分布図を得るためのビジュアルプログラミングの実際についてチュートリアルを行う.

藤代一成
1985年筑波大学大学院博士課程工学研究科電子・情報工学専攻修士号取得退学.1988年理学博士(東京大学).東京大学理学部,筑波大学電子・情報工学系,お茶の水女子大学理学部,東北大学流体科学研究所を経て,2009年より慶應義塾大学理工学部情報工学科教授.2015年同塾特選塾員,現在に至る.ビジュアルコンピューティング,特にモデリングパラダイムと形状表現,応用可視化設計と可視化ライフサイクル管理,多感覚情報呈示による知的環境メディアの実現に関する研究に従事.日本工学会フェロー,画像電子学会名誉会員,IEEE, ACM,情報処理学会シニア会員.現在,日本学術会議連携会員,本会副会長.

打木陸雄
2019年慶應義塾大学理工学部情報工学科卒業.2020年同大大学院理工学研究科修士課程情報工学専修早期修了後, 同研究科博士課程情報工学専修に進学し,現在1年在学中.天文学データ可視化全般に興味をもち,特に本ワークショップでお話する3次元分光データ可視化フレームワークAdvanced Framework for Learning Astrophysical Knowledge(aflak)の開発およびその応用に注力している.


川原慎太郎

海洋研究開発機構

チュートリアル2:
Unity用可視化フレームワークVisAssetを用いた可視化アプリケーション開発

ゲームエンジンであるUnity上で動作する可視化フレームワークVisAssetsを用いた,可視化アプリケーションの開発手順を紹介する.本フレームワークでは,一般的な可視化フローを構成する小要素がモジュールアイコン化され,それらをドラッグアンドドロップでツリー状に接続するだけでUnity上での可視化アプリケーション構築ができる.本チュートリアルでは,スカラー場およびベクトル場データを可視化するアプリケーションを構築し,スタンドアロンアプリケーションとして実行するまでをハンズオン形式で紹介する.

当日の説明資料はこちらです。

[参加者が用意するもの]
UnityをインストールしたWindowsPC(Windows7 SP1+以上,64bit)
Unityのバージョンは2019.4 LTS(Long Term Support)版を使用します.
2021/01/21時点でのLTSバージョンは 2019.4.18f1 です.
※1
Unityのインストール方法については下記URLを御参照下さい. Unity Hub経由でのインストールを推奨します.
https://docs.unity3d.com/ja/2019.4/Manual/GettingStartedInstallingHub.html
また,Unityの利用にはアカウント(Unity ID)の作成とライセンスのアクティベーションも必要となります(無償のPersonal版でOKです).事前にUnityが起動することを確認しておいてください.
https://docs.unity3d.com/ja/2019.4/Manual/OnlineActivationGuide.html
※2
Android向けビルドを行う場合は,Android開発環境のインストールも必要となります.Unityインストール時のオプション画面で,「Android Build Support」の下の「Android SDK & NDK Tools」と「OpenJDK」にチェックを入れることで,対象のUnityに適したAndroid開発環境が一緒にインストールされます.

[必須ではないが用意できれば]
Androidスマートフォン(普段使っているもので構いません)
PCとAndroidの接続用ケーブル(データ通信ができるもの)
※スマートフォン用ビルドについては配布資料上での紹介のみとなる可能性があります

川原慎太郎
1996年茨城大学工学部卒業.1998年茨城大学大学院理工学研究科修了.2001年同研究科博士後期課程学位取得,博士(工学).茨城県工業技術センター流動研究員,茨城大学情報処理センター助手を経て,2003年より海洋科学技術センター(現:海洋研究開発機構)に入所.地球シミュレータセンター(当時)に所属し,大規模シミュレーションデータや観測データの可視化に関する研究に従事.開発した可視化ソフトウェアの公開や,その普及に向けた活動も行っている.


韮原祐介

HRD(株)/ プロファイルズ(株)取締役
(株)ブレインパッド エグゼクティブディレクター
コグニティブリサーチラボ(株)シニアリサーチサイエンティスト
(合)レジリエンスジャパン副社長COO
DevSecOps Days Tokyoオーガナイザー

基調講演1:
企業での可視化の取り組みを踏まえた、人工知能と心理学研究のブルーオーシャン〜機械学習を用いたSNS消費者動向解析・可視化事例と、アセスメントによる組織・人材の可視化事例からの止揚〜

企業においてマーケティングや人事などの領域で、情報の可視化や解析を経営的な価値に転換することに取り組んでいます。 その中で、深層学習を中心とする現在の人工知能技術では解決されていないフレーム問題と、人間の心理の統計的切り口での可視化・解析による可能性と限界を踏まえた上で、学問としての人工知能と心理学が接近することで拓ける新たな研究分野の可能性について考えてみたいと思います。

韮原祐介
アクセンチュア(株)にて、企業戦略立案、組織/人事・システム改革などのコンサルティングを経験し、2015年に(株)ブレインパッドにて経営企画部長、その後同社のコンサルティング部門の立ち上げと責任者を歴任。 現在は、HRD(株)/プロファイルズ(株)の取締役として各種の組織・人材改革を推進するかたわら、コグニティブリサーチラボ(株)にて東京大学と次世代人工知能研究プロジェクトを共同実施。ブレインパッド(株)では、エグゼクティブディレクターとして、企業のデジタルトランスフォーメーションをテーマとした経営トップ向けのコンサルティング支援に従事。2020年以降は、サイバー脅威が顕在化するデジタル時代に適応するシステム開発プラクティスである、DevSecOpsについて、米国カーネギーメロン大学や国防総省の支援を受けながら日本国内での啓蒙活動も行っている。


脇田建

東京工業大学情報理工学院

基調講演2:
深い読みにいざなうデータ中心コミュニケーション

2018年にYnnermanらは新たな科学コミュニケーションの形態として、説明された科学探求の場を意味する"exploranation"の概念を提唱した。"Explanatory"な可視化は人々が個別の関心の赴くまま科学データを探索する場であり、その都度、データを説明する文章を提示することで科学の理解を促す。この講演では、多次元データの可視化技術、テキスト合成、連携ビューなどの技術を組み合わせたデータ可視化技術により、企業情報、国際比較指標などの多次元データについての"explanatory"なシステムを構築した経験と今後の展望について紹介する。

脇田建
1989年東京大学理学部卒業。1991年東京大学大学院理学系研究科修了、1993年同研究科博士課程を中退し、東京工業大学理学部情報科学科助手。1997年博士(理学)。東京工業大学大学院 情報理工学研究科 助教授(2004-2007)、准教授 (2007-2016)、東京工業大学 情報理工学院准教授 (2016-)。情報可視化、ヴィジュアルアナリティクス、プログラミング言語の研究に従事。IEEE、ACM、情報処理学会、日本ソフトウェア科学会各会員。


新井直樹

東海大学工学部航空宇宙学科
航空操縦学専攻

基調講演3:
見える気象学入門 -気象情報可視化ツールWvisの開発と教育分野での活用-

大気の立体的な構造を直感的に理解するため、さまざまな気象現象を3次元で可視化する気象情報可視化ツールWvis (Weather Data Visualization Tool)の開発を進めている。Wvisは数値予報データを立体的に可視化し、風向・風速、気温、湿度、湿域、露点温度、相当温位、ジェット気流等を、ベクトル矢や流線、等数値面およびコンター図で表示することができるツールであり、インターネットで公開している。本稿では、Wvisの可視化機能の概要と、教育分野での活用事例について紹介する。

新井直樹
東海大学大学院、東京商船大学(現 東京海洋大学)大学院修了、博士(工学)。日本電気株式会社、独立行政法人 電子航法研究所を経て、 現在は、東海大学工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻 教授、パイロットコースで気象学を担当している。 専門は、航空気象、気象教育。第48次日本南極地域観測隊越冬隊員。気象予報士。 著書に、「パパ、南極へ行く」(福音社)、「航空宇宙学への招待」(東海大学出版部:共著)、「METARからの航空気象」(鳳文書林出版販売:共著)。


小山田耕二

京都大学学術情報メディアセンター

基調講演4:
ニューラルネットワークを使った離散点データの分析と可視化

ニューラルネットワークは、普遍性定理という理論的背景があり、時空間離散点データ向け回帰分析手法として、注目されている。本講演では、3D-CTで撮像された冊子体データからのページ抽出、核融合炉内における電磁界解析結果からのプラズマ領域の抽出、時空間離散点データからの偏微分方程式の導出への適用事例について紹介する。

小山田耕二
1983年京都大学工学部卒業。1985年京都大学大学院工学研究科修了、同年、日本IBM入社。1994年工学博士(京都大学)。岩手県立大学ソフトウェア情報学部助教授(1998-2001)、京都大学大型計算機センター(2001-2003)、京都大学学術情報メディアセンター教授(2003-)。ビジュアルデータサイエンスの研究に従事。IEEE、ACM、可視化情報学会、日本シミュレーション学会各会員。


安藤幸央

シーグラフ東京委員長

全てオンラインで開催した SIGGRAPH 2020 & SIGGRAPH ASIA 2020 レポート

コンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術の学会、祭典でもあるSIGGRAPH 2020、SIGGRAPH ASIA 2020は、今回全てバーチャル(オンライン)で開催されました。 初の試みであったオンラインSIGGRAPHより、オンラインイベントならではの工夫や、最新のCG/VR/AR/人工知能活用などの研究内容、発表内容を多岐にわたってご紹介いたします。 また 2021年冬に東京で開催される予定の SIGGRAPH ASIA 2021 に関してもいち早くご紹介する予定です。

安藤幸央
シーグラフ東京委員長。 株式会社エクサ スマートシステム開発本部 / 企画部 所属。 三次元コンピュータグラフィックス、ユーザエクスペリエンスデザインが専門。 Webから始まり情報家電、スマートフォンアプリ、VRシステム、 巨大立体視ドームシアター、デジタルサイネージ、メディアアートまで、 多岐にわたった仕事を手がける。 米国グーグル公認デザインスプリントマスター。 「Generative Design—Processingで切り拓く、デザインの新たな地平」翻訳、 「Processing:ビジュアルデザイナーとアーティストのためのプログラミング入門」翻訳、 「SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン」監訳。


実行委員会・協賛団体

主催

可視化情報学会

特別協賛企業:富士通



特別協賛企業:サイバネットシステム



協賛企業

HPCテック
アーク情報システム

協賛学会

実行委員会

実行委員長 美馬秀樹(東京大学)
幹事 宮地英生(東京都市大学)
伊藤貴之(お茶の水女子大学)
竹島由里子(東京工科大学)
土井章男(岩手県立大学)
藤代一成(慶應義塾大学)