第33期役員理事名簿

第33期 (令和3年6月1日~令和4年5月31日)役員理事名簿

会長

藤代一成(慶應義塾大学)

副会長

総務

桑原譲二 ((株)フォトロン)

編集

新関良樹(徳島文理大学)

企画

染矢聡(産業技術総合研究所)

理事

総務理事

総務理事 総務委員長:伊藤貴之(お茶の水女子大学)

総務理事 副委員長:元祐昌廣(東京理科大学)

総務(財務)理事 副委員長:丹下学(芝浦工業大学)

総務(財務)理事:宮地英生(東京都市大学)

総務理事:富松 重行((株)電業社機械製作所)

総務理事:菊地謙次(東北大学大学院)

編集理事

編集委員会委員長:松田佑(早稲田大学)

編集理事編集委員会副委員長:山本憲(大阪大学)

編集理事:二宮尚(宇都宮大学)

編集理事:坂本尚久(神戸大学)

企画理事

企画委員長:加藤千恵子(東洋大学)

企画理事:木倉宏成(東京工業大学)

企画理事:川口達也(東京工業大学)

企画理事:平田和也(荏原製作所)

企画理事:坪倉誠(神戸大学)

企画理事:石井英二(日立製作所)

監 事

榊原潤(明治大学)

竹島由里子(東京工科大学)

事務局長

根岸久子(一般社団法人 可視化情報学会)

第33期会長 会長就任にあたって

第33期会長 藤代 一成

Inaugural Address by the President for the Thirty-third Term

Issei Fujishiro

2021年8月5日,昨年度に引き続きオンライン開催された可視化情報学会通常総会ならびに臨時理事会におきまして,第33 期の会長に推挙され,就任することと相成りました.

本学会のルーツは,1973年(昭和48年)の第1回流れの可視化シンポジウムを起源とし,1981年(昭和56年)に誕生した「流れの可視化学会」にあります.1977 年(昭和52年)に開催された第1回流れの可視化国際シンポジウムをはじめ精力的な活動を継続し,1990年(平成2年)には「可視化情報学会」へと名称を変更し,社団法人化,さらに2011年(平成23年)には一般社団法人へと移行し,現在へと引き継がれています.

可視化シンポジウムは本年で49 回を重ね,流れの可視化学会から通算42 代,法人化後33 期と,諸先輩方にはそれぞれの想いがおありの歴史ある本学会の会長就任は,ひときわ感慨深く,光栄の至りであるとともに,その重責に身が引き締まります.

流れの可視化は,流れ場の速度・温度など物質移動を非接触で定量的に多次元計測する方法として発展を続け,現在では,機械・航空・宇宙・土木・建築・海洋・気象などの理工学分野のみならず,医学・農学・環境科学といった様々な分野での有力な研究開発手法として利活用されています.また,可視化の対象は物理現象に限らず,人文・社会科学やアートをも含み,「ビッグデータ」と称される膨大な量のデータを取り扱う様々な物象の認識・理解技術として広く知られています.さらに近年では,深層学習を中心とする統計的機械学習を取り込み,人工知能との融合・応用研究も精力的に進められています.

日本学術会議においては,本学会26期会長の小山田耕二先生らによって創設された「科学的知見の創出に資する可視化分科会」を契機に,可視化情報は横断的学術分野としてのプレゼンスが示し続けられています.私もその傘下で「可視化の新パラダイム策定小委員会」を立ち上げ,我が国独自の計算理念を模索している最中です.

会長就任にあたり,本学会の沿革もふまえたうえで,私は「フロー可視化」の価値を会員の皆様に問いたいと考えています.この概念には二重の意味が込められています.一方は時変する森羅万象を取り扱う「流動可視化」技術そのものですが,もう一方は,VR/ARをさらに拡充したXR技術を通じて,利用者に,心理学が示す「フロー」という精神状態(Wikipediaによれば,『完全に浸り,精力的に集中している感覚に特徴づけられ,完全にのめり込んでいて,その過程が活発さにおいて成功しているような活動における精神的な状態』)を創り出し,その没入的環境において真に価値のある科学的知見を得やすくする可視化技術もさしています.既に登場している没入的分析論(immersive analytics)という概念とも相容れるところがあるでしょうか.第5期科学技術基本計画に謳われているSociety5.0を実現する切り札であるCPS (Cyber-Physical System)の具体像にも迫ることができるポテンシャルを有すると考えております.

幾多の変異株を伴うCOVID-19ウイルスが蔓延するなか,2年にも渡り自粛活動を余儀なくされた人類は,その間遠隔による知的作業の術を身につけ始めました.その結果,遠隔でも十分にこなせる作業内容と,やはり実環境でなければ達成が困難な作業内容とを選別できる智慧を修得しつつあるともいえます.来るアフターコロナ時代に向けて,上述のフロー可視化による作業の高度化と効率化というパラダイムシフトを価値付け,社会の諸相へと拡げていく責務が本学会にはあるのではないかと念いを馳せているところです.

和文論文集,Journal of Visualization という和洋二種類の論文誌を刊行するとともに,可視化情報シンポジウム,ビジュアリゼーションワークショップ,講習会,研究会など,学会としての基本的な事業を継続しながら,本学会が創設した国際会議運営を含む国際的学術連携にも引き続き鋭意取り組んでいく所存です.

可視化情報学会が益々その存在価値を示し,魅力を発揮するとともに,持続的な発展を遂げていかれるように,誠心誠意努力してまいりますので,会員の皆々様のなお一層のご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げ,就任の挨拶に代えさせていただきます.

(慶應義塾大学理工学部情報工学科 教授
Professor, Department of Information and Computer Science, Faculty of Science and Technology, Keio University)

第39回 可視化フロンティア「流れの可視化講習会2021」

~可視化情報学会CPDプログラム(技術士/JABEE継続教育)~

概要

本講習会はPIV(粒子画像流速計測法)をはじめとする流れの可視化に関する技術情報を提供することを目的としています.近年CFDなどCAEベースで短時間で効率的に設計することが重要となっています.CFDの高度化・汎用化が進み,設計に適した計算負荷の低い方法も提案されていますが,今もCFDで予測不能な現象は多く解析ツールの検証が不可欠です.適切なモデル化のためにも実現象の計測評価が欠かせません.このために利用されつつあるPIV/PTV/LIFシステムではトレーサ粒子像や蛍光画像を撮影してソフトを動作させれば,何らかの「もっともらしい」データを得ることができます.正しい結果であると信じたいところですが,実は“もっと正しい”結果を得ることができるかもしれません.また,PIV以外の可視化ツールは市販されておらず使用法・適用法に関する情報が乏しいため,『こんなやり方でいいのか?』という点にすら不安を感じていませんか?

本講習会では,広く普及しつつある流れの可視化をよりよく理解し,適切に活用するための技術情報を提供します.適用事例など適用可能範囲についての情報を提供します.本講習会により論理的,直感的な理解を深めることができます.企業・大学等の研究者,技術者,大学院生などのうち,流れの可視化計測をこれから実施しようとされている方,実施現場でお困りの方,これまで以上に活用したい方を対象としています.

本講習会は技術士の継続教育に関する可視化情報学会CPDプログラムの第39回目として位置づけられており,講習会受講者全員に修了証が発行されます.

日 時:

2021年9月15(水),17(金),22(水),24(金)15:00-17:50 (14:45接続開始)

場 所:オンライン開催(WebEx Meeting)(アーカイブ無し)

アクセス:ミーティングID,およびパスワードは開催日近くになりましたら参加登録者にお伝えします.

定 員:400名

参加費(不課税):

可視化情報学会 正会員/賛助会員及び協賛学会正会員 20,000円,可視化情報学会 学生会員および協賛学会学生会員 8,000円,非会員一般30,000円,非会員学生12,000円.
(協賛団体会員の方も本会会員料金で受講できます.賛助会員は1口で3名まで参加することが可能です.博士課程(後期)に在籍する方は「正会員」としてお申し込み下さい.)

外部サービス『イベントペイ』により受け付けます。キャンセルはできません.万が一ご出席がかなわなくなった場合も規定どおりの参加費が発生致しますので,ご了承ください.その場合,代理の方のご参加が可能となります.

受講申込:

下記申込ページからお申込下さい.
申込ページ

参加申込期限:

2021年9月12日(日)

講習会テキスト:

開催近くになりましたら,参加登録者に電子メールで講義資料のダウンロードサイトを連絡します。

注意:

講義の内容の録画,録音,再配布等は固く禁じます。

修了証:

後日,郵送。

連絡先:

産業技術総合研究所 染矢 聡

E-mail: s.someya@aist.go.jp

主催・協賛

主催:可視化情報学会

協賛:日本機械学会,化学工学会,エネルギー・資源学会,日本エネルギー学会,日本建築学会,日本バイオイメージング学会,ターボ機械協会,応用物理学会,日本液体微粒化学会,土木学会,日本レオロジー学会,計測自動制御学会,水素エネルギー協会,日本風工学会,次世代センサ協議会,日本結晶成長学会,電気化学会,(依頼中):日本流体力学会,日本原子力学会,自動車技術会,日本ガスタービン学会,日本混相流学会,日本伝熱学会,日本燃焼学会,日本エアロゾル学会,日本物理学会,レーザー学会,日本航空宇宙学会,日本リモートセンシング学会,日本フルードパワーシステム学会,日本音響学会

プログラム(予定)

9月15日(水)
15:00~16:20 PIV基礎1 (講師:明治大学 榊原 潤)
16:30~17:50 ホログラフィー基礎 (講師:京都工芸繊維大学 村田 滋 )
18:00~18:30 相談コーナー (各講師)

9月17日(金)
15:00~16:20 PIV基礎2 (講師:明治大学 榊原 潤)
16:30~17:50 LIF(Liq.)基礎 (講師:産業技術総合研究所 染矢 聡)
18:00~18:30 相談コーナー (各講師)

9月22日(水)
15:00~16:20 PIV発展 (講師:明治大学 榊原 潤)
16:30~17:50 PSP基礎 (講師:愛知工業大学 江上 泰広)
18:00~18:30 相談コーナー (各講師)

9月24日(金)
15:00~16:20 μPIV基礎 (講師:東京理科大学 元祐 昌廣)
16:30~17:50 LIF(Gas)基礎 (講師:東京工業大学 志村 祐康)
18:00~18:30 相談コーナー (各講師)

各講義の終了前にQAを設けます。更に、毎日の最後に相談コーナーを設けます。実際に可視化を使っているが上手く行かないとか,こういう計測を行いたいのだがどういうシステムが必要かなど,講習では聞けなかった内容について,自由に相談して頂くことが可能です。

令和3年度地球シミュレータ公募課題の募集

国立研究開発法人海洋研究開発機構から,以下の通り案内がありましたので掲載いたします.

国立研究開発法人海洋研究開発機構では、令和3年度地球シミュレータ
公募課題を募集いたします。
「地球シミュレータ公募課題」は、地球シミュレータ運営基本方針に
基づいて、海洋地球科学と関連分野及び産業界等を含む社会に対して
地球シミュレータの利用の機会を広く開くものです。
多数のご応募をお待ちしております。

■募集締切
令和3年5月21日(金) 13時必着

詳細は以下のURLをご覧ください。
http://www.jamstec.go.jp/es/jp/project/r03koubo-es.html

問合せ先:
国立研究開発法人海洋研究開発機構
付加価値情報創生部門地球情報基盤センター
ES公募係
045-778-5770 es_oubo@jamstec.go.jp

【JST未来社会創造事業】 令和3年度研究開発提案募集開始のご案内

国立研究開発法人 科学技術振興機構 (JST) 未来創造研究開発推進部より,以下の案内がありましたので,掲載いたします.

平素より科学技術振興機構(JST)未来社会創造事業にご支援ご協力を賜り御礼申し上げます。

この度、当事業の令和3年度研究開発提案募集を開始しましたのでご案内申し上げます。

ご多忙のところ、恐れ入りますが、貴学会の会員の皆様へ下記の情報をホームページ等で共有下さいますようお願いいたします。

◆未来社会創造事業 令和3年度研究開発提案募集

【募集期間】 2021年4月22日(木)~ 6月15日(火)正午 〆切

【詳細情報】 https://www.jst.go.jp/mirai/jp/open-call/research/r03/index.html

令和3年度は、探索加速型で8領域の重点公募テーマを、大規模プロジェクト型で1つの技術テーマを対象に公募を行います。そのうち下記が貴学会と関連が深いと考えます。

<探索加速型>

・顕在化する社会課題の解決 領域(運営統括:高橋 桂子)【新規】

「持続可能な環境・自然資本を実現し活用する新たな循環社会システムの構築」

また、本募集に関する説明会(オンライン開催)を下記に予定しております。

【開催日時】 2021年5月12日(水)13:00~16:30

【詳細情報】 https://www.jst.go.jp/mirai/jp/open-call/research/r03/index.html#briefing

ご関心のある多くの皆様からのご提案をお待ちしております。

よろしくお願いいたします。

追伸;4月25日以降、弊機構のHPはセキュリティ強化のため「セキュリティサポートが終了した古いOS/Webブラウザ」からのアクセスができなくなっています。大変お手数ですが、最新のOSおよびWebブラウザをご利用をお願いいたします。また、最新のOSおよびWebブラウザであっても、Firefoxについてはキャッシュとクッキーが残っているとアクセスできないことがございます。お手数ですが、キャッシュとクッキーを消去いただきましてアクセスをお願いいたします。ご面倒をおかけいたしますが、何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

訃報:初代可視化情報学会会長 谷田好通先生

可視化情報学会 会員 各位

初代可視化情報学会会長 谷田好通(よしみち)先生が
2021年4月18日に心不全のためにお亡くなりになりました.
89歳でした.

谷田好通先生は本学会の前進である流れの可視化シンポジウム/学会創設より
深く関与され,
1990年 第8期流れの可視化学会会長/初代可視化情報学会会長
を務められました.
https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000050013628/

お通夜:4/20(火)17:00-
告別式:4/21(水)14:00-15:00
喪 主:谷田 加寿子(ご令室)
場 所:京都市 今熊野観音寺
〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内 TEL.(075)561-5511
http://www.kannon.jp/

コロナ禍のご時世につき,お通夜,告別式については
ZOOMでのご参加も可能になりました.オンラインにてご参加も可能です.

お通夜:4/20(火)17:00-
https://zoom.us/j/99997838509

告別式:4/21(水)14:00-15:00
https://zoom.us/j/94074933314

第47回可視化情報シンポジウム表彰

第47回可視化情報シンポジウム ベストプレゼンテーション賞

(1) 横山雄之(京都工芸繊維大学大学院)
「PIVを用いた圧力推定手法の任意形状に対する適用」
(2) 磯田佳孝(京都工芸繊維大学大学院)
「渦中心の検出精度に関する研究」
(3) 中谷康寛(京都工芸繊維大学大学院)
「液滴数密度がホログラム空間周波数解析による液滴衝突検知に及ぼす影響」
(4) 平尾拓也(九州工業大学)
「主流中に吹き出すSweeping jetが作り出す流れ構造」
(5) 伊神 翼(東北大学)
「低速風洞での流れ場計測におけるcntTSPの応答性評価」
(6) 上島千拓(東京大学大学院)
「深層学習を用いた自励振動型マイクロヒートパイプの流動構造の解析」
(7) 小山周治(東北大学大学院)
「淡水海綿における流れの可視化計測」

第47回可視化情報シンポジウム アート賞

大賞

遠藤悠平(東洋大学)
「stars」

金賞

古賀千華、佐藤唯菜(大分工業高等専門学校)
「Karman Vortex」

銀賞

小玉健人、向 優作(東京理科大学)
「Le monde de Debussy」